カテゴリー: もの

  • チューブじゃなくて、生姜を刻みたい。

    homeflow — kitchen & scent

    チューブは早い。
    冷蔵庫から出して少し絞ればすぐ使える。
    忙しい時には本当に助かる。

    でも、生の生姜を刻むと、香りが違う。
    包丁を入れた瞬間に、少し辛くて、青くて、きりっとした匂いが立つ。
    それだけで、料理の空気が少し変わる。

    常備しておきたいけれど、生姜はよくだめにしてしまう。

    最近は水につけて保存している。
    そうすると前よりずっと持ちがいい。
    でも、料理はしているのに生姜を刻む気力がない日がある。
    そういう日が続くと、水につけていても、結局だめにしてしまうことがある。

    だから半分諦めて、生姜パウダーも常備している。

    チューブにした方が楽なのは分かっている。
    生姜パウダーがあると安心するのも分かっている。
    でも、できる時はやっぱり生姜を刻みたい。

    毎回ちゃんとやりたいわけではない。
    ただ、あの香りが立つ瞬間を、少し生活に残しておきたい。

    生姜シロップやジンジャーエールを作る時も、たぶん同じだ。
    甘くしても、炭酸で割っても、生姜のきりっとした香りがちゃんと残る。

    でも、まずは生姜をだめにしないところからかもしれない。

    text — homeflow編集部

  • うちは、なぜか麦茶が沸く。

    homeflow — kitchen & flow

    本当はさんぴん茶とか、プーアールとか、ウーロン茶みたいな、中国茶っぽい香りのあるお茶が好きだ。
    でも家では、なぜか麦茶が沸く。

    子どもたちは水でもいいと言うことが多い。
    麦茶派の子も、「お茶なら麦茶」くらいで、水でも大丈夫そうだ。

    それでも旦那は麦茶を沸かす。
    しかも、沸かしている本人がそんなに麦茶を飲んでいるわけでもない。

    水でいいやろ、と思う。
    でも気づくと、冷蔵庫に麦茶がある。

    自分も昔から、家にはお茶があるものとして育ってきた。
    お茶があれば飲むし、なければ自分も結局沸かしている。

    誰かが強く望んでいるわけでもないのに、麦茶は続いている。
    家の謎ルール、みたいな感じだ。
    なんでなん。

    ただ、麦茶をガラスのカラフェに入れているところは少し好きだ。
    ガラスの中に麦茶の色が入ると、ただの麦茶でも少しきれいに見える。
    生活感のある飲み物なのに、カラフェに入ると少し空気が変わる。

    好きなお茶は別にある。
    でも家には、なぜか麦茶がある。

    水でいいやろ、と思うのに、
    なくなると、たぶんまた誰かが沸かす。

    その麦茶がガラスのカラフェに入っていると、
    少しだけ自分の好きな空気に戻る感じがする。

    なんで麦茶なんだろう。
    でも、あるんよね。

    text — homeflow編集部

  • ニワトリのスカートと、水色の余白。

    homeflow — wear & air

    ニワトリのスカートを持っている。

    大きなニワトリが、ぐるりと一周いる。
    スカートの半分以上を占めるくらい、かなり大きい。
    赤やピンクや黄色っぽい色も入っていて、静かな柄ではない。

    でも、そのスカートの地色は水色だった。
    そこがよかった。

    水色寄りの古着のダンガリーシャツを合わせると、
    ニワトリはかなりいるのに、全体は少し涼しくなる。
    柄は強いのに、空気が重くならない。

    膝丈だから、足が出る。
    そこにも少し抜けがある。
    布の面積いっぱいに柄があるのに、どこかに余白が残っている。

    たぶん、そういう服が好きなんだと思う。

    きれいにまとまりすぎていない。
    でも、全部がうるさいわけでもない。
    少し変なのに、ちゃんと空気が通っている。

    友人には、「そのスカートどこに売ってる?」と言われた。
    普通のスカートではないのかもしれない。

    でも、自分の中ではそんなに変な感じはしていない。
    ニワトリがいる。
    でも水色がある。
    柄が強い。
    でも抜けもある。

    そのバランスが、なんか好きだった。

    ズレを狙っているわけではない。
    ただ、好きなものを選んでいくと、
    少しだけ整いきらないものが残る。

    その少しのズレと、余白のある感じに、いつも戻ってくる。

    text — homeflow編集部