整ったショッピングモールとは違う、 少し雑多で、熱気があって、ルールも曖昧で、人間っぽい感じ。
あの空気に、昔からワクワクしてしまう。
子どもの頃のネパール
子どもの頃、母に連れられてネパールへ行った。 そこで初めて、「市場」というものを見た気がする。
象の置物を、子どもの私たちにも普通に売りつけてくる。 「これどう?」「安いよ!」みたいな熱気。 見たことない雑貨。山積みのもの。
母は、すごく楽しそうだった。 手編みのセーターを買ってくれて、 帰国して着てみたら、少しホコリっぽかった(笑) でも、すごく可愛かった。
私たち子どもは、途中で飽きて、「早く帰ろう」みたいになっていた。 今思うと、母はもっと見たかっただろうな、と思う。
カナダ、ヨーロッパ、若い頃の市場
高校生の頃に行ったオタワのファーマーズマーケットは、 観光っぽさもありながら、ちゃんと生活があった。 野菜。花。パン。地元の人たち。 きれいで、可愛かった。
大学卒業の頃、バックパック一つでヨーロッパを回った。 ミラノ郊外を歩いていたら、フリマみたいなものをやっていた。 ガラクタ。家具。雑貨。 地元の人たちが、自分のものを売っていた。
大きな家具が欲しかった。 でも、旅の途中だから、当然持って帰れない(笑) 「こういうものが普通に暮らしの中にあるんだ」 と思うと、なんだか嬉しかった。
イスタンブールの市場、新婚旅行
新婚旅行で行ったイスタンブールの市場は、忘れられない。
とにかく熱気がすごい。 商売上手で、観光客価格もすごい(笑) でも、そのやり取りも楽しかった。
刺繍のクッションカバーを、粘って交渉して買った。 鍋敷きも買った。
実家にいる頃は、台所雑貨は私の範疇じゃなかった。 自分の部屋だけが、自分の場所だった。
結婚して、自分の家を持つ。 何でもできる。全部、自分で決められる。 その嬉しさが、市場の見え方を変えた。
クッションカバーは、あとで古い木の椅子のカバーにリメイクした。 鍋敷きは、今でもお気に入りで毎日使ってる。
市場で出会ったものが、自分の家の空気になっていく。 それが、なんだか嬉しかった。
ストールも、スパイスも、ポーチも買った。 絨毯も欲しかった。 シーシャなんて吸わないのに、欲しくなった。 キラキラしたライトも、全部欲しかった。
それ以降、市場の見え方が変わった
台所雑貨。布。器。 「これ、家で使ったら可愛いかも」 と思いながら見る市場は、また違う楽しさがある。
タイの巨大マーケットでは、 食べ物、雑貨、薬みたいなもの、何でも売ってる。 きれいなお箸を買ったり、怪しそうな飲み物を飲んだり。 少し怖くて、でもワクワクした。
ウブドのマーケットでは、素敵な染め物の布を買った。 学生だったから、めちゃくちゃ値切った。 今思うと、安く買いすぎた気もする。 でも、その布は、今も家の小さい窓のカーテンになっている。 全然色褪せない。
スペインの市場、アジアの市場
スペインの市場は、台所感がすごかった。 食堂みたいな場所もあって、ご飯も食べられる。 ハム。魚。オリーブ。ドライトマト。 売ってるもの全部が、キラキラして見えた。
子どもたちは、砂糖だらけのグミに飛びついていた(笑) しかも、入り口の一番高いやつ。 旅行だから、つい買ってしまう。 あとで値段を見て、びっくりする(笑)
ベトナム、韓国、中国の市場も楽しかった。 著作権って何だっけ?と思うくらい、自由。 子どもが、微妙にかわいくないキティちゃんのポシェットを欲しがる。 おばあちゃんが買ってしまう(笑)
値段が決まってない感じ。交渉。熱気。活気。 騙されるかもしれない、盗まれるかもしれない、みたいな危機感も少しある。
でも、その全部込みで、市場の空気が好きだ
整ってなくていい。 きれいじゃなくていい。
人が生きてる感じ。 暮らしの気配。 熱気と雑多さ。
その全部込みで、市場の空気が好きだ。
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