ガラスが好き。

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小さい頃、ビー玉とおはじきが無性に好きだった。みんな好きだと思っていたけれど、好きな理由が少し違ったのかもしれない。色とか、透け感とか、飴みたいな光とか。そういうものにずっと惹かれていた。

おばあちゃんちに古いガラス器があった。蔵に入っていたものを出してきて、綺麗に洗うと、急に光が戻る感じがした。完璧に透明なものより、少し歪んで、手作り感のあるあたたかい光のものが好きだった。今も、そっちが好きだ。

昔住んでいた社宅に、木製建具とゆらゆらガラスの窓があった。取り壊しのとき、本気でもらおうと思った。でも当時は、リフォーム済み中古を買った直後で、生活へ戻す場所がなかった。今でも少し惜しい、と思うことがある。

セカンドハンドで買ったガラスも好きだし、フルッタグラスも、ボルミオリロッコのボデガも好きだし、IKEAの少し無骨な脚付きグラスも好きだ。アンティークだから好きなわけでも、古いもの限定でもない。工業製品でも、好きなガラスはたくさんある。

歴史的価値が好きなわけでもない。たぶん、ガラスそのものより、ガラスで変わる空気が好きなんだと思う。光が溜まる感じ、少し歪む視界、生活へ混ざっていく透明感。

その辺の瓶を花瓶にする感じが好きで、ときどき「あ、これにお花さしたら素敵」と思う。漁船にありそうな大きいガラス瓶も昔から大好きだ。

飾るためより、暮らしの中へ戻したい。生活に耐えるガラスが好きで、使われているガラスが好きだ。光がゆらっと回って、生活の空気に少し混ざっている感じ。なんか好きなんよね、という感じで、ずっとガラスへ戻ってくる。

text — homeflow編集部