homeflow — color & memory
小学校に上がる前、ピンクと水色を隣に置くのが好きだった。
その二色は、私の中でセットだった。
隣にあると、しっくりきた。
隣り合わせで塗るのも好きだった。
ピンクと水色は結婚する。
本気でそう思っていた。
小学校に入ってからは、色鉛筆を蓋に書いてある順番通りに並べていた。
だからこれは、それより前の記憶だ。
ピンクも水色も好きだった。
でも、私は、ピンクと水色の組み合わせが好きだった。
二つ並ぶと、空気が少し変わる感じがした。
まだ言葉にはできていなかったけれど、その感じが好きだったんだと思う。
私の好きな水色は、薄い水色だ。
春の空みたいな色。
夏の真っ青ではなくて、もっと軽い。
でも、白っぽく消えてしまう色ではない。
グレーにも寄っていない。
ちゃんと澄んでいる。
透明感のある水色。
ガラスを見ている時にも、少しそういう色を感じることがある。
今、水色はめちゃくちゃ好きな色というより、
自分の中のベースにある色だと思う。
抜け感や透明感、空気の軽さを作っている色。
主役ではないけれど、昔からどこかにある色。
娘がランドセルを選ぶ時、水色を選んだ。
私は一切その色に誘導していない。
むしろ内心、それじゃなくてこっちにしたらいいのに、と思っていたくらいだった。
でも、あの人は水色を選んだ。
その時はなんとも思わなかった。
でも今思うと、また水色が家に来たんだなと思う。
水色は、昔からそこにあった。
春の空みたいな、澄んだ水色。
今もたぶん、私の空気の底にある。
text — homeflow編集部