梅仕事は、母の担当。

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母の梅仕事は、梅を買うところからではなく、知り合いの梅の木へ採りに行くところから始まる。

「採っていいよ」と言ってもらって、母が焼いたカステラをお礼に持っていく。そこからもう、梅仕事が始まっている感じがする。

梅を持ち帰ったら、ヘタを取る。
つまようじで一つずつ取る作業は地味だけど、タイミングが合えば自分も手伝う。みんなでやると、少し楽しい。

そのあと、洗ったり、漬けたり、干したり。
気づくと、瓶やざるや、いろんな道具が出ている。

母は毎年、それを自然にやっている。

和室の縁側に、ざるに並んだ梅が干してあることがある。夏の光を浴びていて、そこから甘酸っぱいような梅の匂いがする。

その匂いが和室の空気に少し混ざっていると、今年もそういう季節なんだなと思う。

母は梅干しだけでなく、梅ジュースも作ってくれる。
子どもたちはそれが大好きで、梅ジュースがあると、しばらく市販のジュースのことを忘れるくらい喜ぶ。

自分も生姜シロップやレモンシロップを作ることはある。でも梅仕事は、今のところ母の担当という感じがある。

受け継がなきゃ、というより、季節になると母が動き出して、家の中に梅の時間が入ってくる。

それを見ている感じだ。

自分が全部できるようになるかは、まだ分からない。
でも、梅を採りに行って、ヘタを取って、瓶やざるが出て、縁側に梅が干されて、家にいい匂いがする。

そういう季節の流れが家にあるのは、なんかいいなと思う。

text — homeflow編集部