homeflow — space & air
気づいたら、家中に籠がある。 ソファ下の籠、おもちゃの籠、保育園準備の籠、 洗剤ストックの籠、パントリー代わりの籠、子ども服の籠。 数えたことはないけど、たぶんかなりある。 なんでこんなに籠なんだろう、と思うことがある。
子どもの頃から、おばあちゃんちの籠が好きだった。 何に使うわけでもないのに、なんか気になる。 かわいいとか、便利とか、そういう前に、 ただなんか、好きだった。
既製品の”ザ・食器収納”みたいな家具が、昔から苦手だった。 食器棚を置くくらいなら、白いオープンラックがいい。 そこへ籠を置けば十分じゃないか、と思っていた。 最初は「いつでも入れ替えられる仮収納」のつもりだった。 でも、なんかしっくりきてしまった。 引っ越しでも結局持っていく。 気づけば、オープンラックと籠のセットが ずっと家にある。
籠が好きな理由を考えると、 「収納できる」より先に、 視界が少し落ち着く、という感覚がある気がする。 ラベルや色や途中のものを、少しだけ逃がしたい。 完全に閉じたいわけではない。 扉の向こうへ消したいわけでもない。 オープンラックに籠が置いてある、くらいの”抜け”が、 ちょうどいい。
漂流しているものを、一旦戻せる場所。 空気を少し休ませる場所。 収納というより、たぶんそういうものとして 使っているんだと思う。
完成された収納というより、 生活と一緒に動いている感じがする。 中身は変わっても、籠はずっとそこにある。 なんか好きなんよね、という感じで、 結局ずっと、籠へ戻ってくる。
text — homeflow編集部

